2013年 02月 19日
津市政の無謀理不尽を糺す(3) |
今日は、市の提案の概要と私たちの対応及び見解を書く。
市のいう「久居駅周辺地区まちづくりビジョン」による計画案を要約すると、こうである。
まず、津市は久居土地㈱の所有するポルタひさいの土地建物を取得し、同時にこれまで計画されていた施設機能を整備し、副都心核としてのまちづくりを前に進める。 これまでの意見を踏まえ、さらなる検討整理の結果Bの考え方を基本として、特に現庁舎のあるエリアで整備する施設において、
① 窓口サービスなどポルタひさいに移転する庁舎のサテライト機能
② 自治会や地域団体など住民活動支援機能
③ 芸術・文化事業支援や施設維持管理機能
を有する課を配置する。
これにより、
① ポルタ久居は、上記現庁舎のあるエリアに配置する課の機能は除く総合支所、保険センター、津南工事事務所の庁舎として再生する。
② 駅東は、ポルタに移る庁舎への交通需要に対応するための駐車場、公園広場などを整備する。
③ 現庁舎エリアは、既存の久居ふるさと文学館(図書館)と連携する文化・交流活動拠点としてホールに、住民活動支援機能、行政機能一部を合わせた久居ホール(仮称)を整備する。
整備に向けた基本計画作成には文化団体や地域関係団体の参加による検討会を設置するなどして、施設整備を目指す。
財政負担は当初のB案と同程度の規模(約40億円)。
以下、想定スケジュールとして、3月定例会に予算案提出、4月財産取得にかかる仮契約締結、…以下省略。
とにもかくにも…である。よく言ったものだと思うのが冒頭の文言。
まず、ポルタひさいありきで繕った自己矛盾の美辞麗句、絵空事。
かつて市内の環境、ポルタ久居の現況を見れば現実無視だとして、市民の批判を浴びた自画自賛の民活導入による駅東開発計画を、頑迷に固執して膠着状態を招いてきた市が、昨年6月に断念を表明した後に、言葉を翻すように、副都心・核としてのまちづくりのビジョンとはまるで異なるポルタ再生をベースにしたつじつま合わせの計画提起ではないか。
くどいようだが、市がポルタの土地・建物を購入すれば、資産が久居土地開発㈱から、津市に移るのみで久居土地開発㈱は10億円の債務は免れて、安泰である。市は、取得資産の有効活用を図らねばならないし、ビルの共益費などの経費負担が生じる。久居土地開発㈱は元の管理会社に戻るだけで安泰である。過去現在に至るポルタ久居に関わる誰も、責めを負わず、傷つかず、損もせずに済ませようとする、市のからくりに将来に亘り泣かされるのは、ほかななぬ市民ではないのか。
しかも、ポルタ救済のみではない。副都心核としてのまちづくりとして、このビルと周辺施設を整備し、庁舎を移転するという。年に何人が如何ほど出入りするかを考えれば、賑わいのまちづくりビジョンとの整合性がないばかりか、なりふり構わない行き当たりばったりの思いつきもいいところで、三方丸く収まると言わんばかりの、当座凌ぎの市民をおちょくった計画ではないか。
市長と面談し要望書を提出したとき、市長はいみじくもポルタ久居の問題解決が、むしろ庁舎改築、文化施設建設の二大案件解決を早める事になった、と言って自画自賛したが、とんでもない詭弁ではないかと思う。冗談じゃない!
↑ 写真は、久居駅東、北部にある緑の風公園の一角、忠犬ハチ公と飼い主・郷土の誇る上野博士の銅像と久居駅東口、後方は駅西のポルタひさいビル
私たち久居文化協会が出した、要望書の内容は、要約次のようなものである。
① 平成22年の久居駅東開発事業に関するワークショップの市民の提言に基づき、早急に駅東に文化センターを建設すること。駅東の公園広場拡大整備は無意味である。
② センターは、津市南部都市の核となる市民が誇り得るシンボルにふさわしく、多くが鑑賞し、参加し、交流できる、収容人員1,000規模の付帯施設のあるホール(現在閉館中のものと同等の規模)と、ギャラリー・展示室・交流室などの文化施設(詳細は省略)であること。
計画にあたっては、吾々の意見を十分に反映出来る場を設けること。
③ 上記日程を明らかにし、新施設が出来るまでの間、現在閉館している市民会館にかわる施設の利用措置を講じること。
④ 久居駅南北踏切の交通渋滞解消対策として、近鉄路線高架化計画の実現促進を図ること。
⑤ 総合庁舎は、藤堂藩入府いらい350年、行政の拠点であったことに鑑み、現庁舎所在地に建て替え市民サービスを行うこと。ポルタの空保留床をうめるために、移転をするべきではない。
⑥ ポルタ久居問題は、当事者責任を糺し、民活導入などの方向性をさぐること。
要望の概要は以上の通り。意見を異にするひともあろう事は当然承知しているが、私たちの要望は、市の基本計画どおり副都市核・久居の発展につながるものと確信している。
この要望に対する市の回答は、2月15日に受けたが、予想に違わず、その概要は「市議会全員協議会に諮った内容B案を基本に進め、文化ホールの施設整備にあたっては文化関係の多くの意見を十分に聞いて進める」という具体性にかける、まるで議案の要約のごときものであった。
いま、少し頭を冷やし、かなり前からの市議会の資料などをみていると、巧みな情報操作がされてきて、市長のシナリオ通りに動いているなあ、と痛感する。一見合理的に見える市の計画の自己矛盾、そして横暴に気付いている人が如何ほどいるのかと、いささか不安になり、哀しくもなる。
2月7日の市議会全員協議会の模様は、前回書いたように、落胆とも憤りともつかぬ思いで見た。
2月28日から、津市議会定例会が開かれ、予算審議が始まる。久居文化協会は、市議会議員全員に本件に関するアンケートを試みることになった。
いま市民の反応はイマイチであるが、市民に行政や、市議会の不誠意、不条理を訴え、市民本位の政事(まつりごと)に変えていく礎にしようと、話し合った。
定例議会の今後の動向をみながら、また対応を決めていくことになるから、私も審議状況を関心を持って見守っていきたいと思っている。
<蛇足> この市の計画をめぐる協会の活動中、代表宅に「生命の保障はしない」旨の匿名の脅迫状が来ていることを付記しておく。
3回にわたる長文の連載にお付き合い下さってありがとうございました。ご意見がありましたら、どうぞコメント下さい。
を わ り
<追記> 第1回の記事中、ポルタに庁舎を移転させれば、駅周辺が賑わい、まちが活性化するなどとマジで思っているのか?と、問いたくなると言うものだ、と書いて、書き漏らしていたので、以下の記述を付け加えます。
私の問いに対し、市の幹部は「賑わいます」とマジで応えたのには、唖然とし、また、では現庁舎の近辺は賑わっているか、と問うたら「市庁舎が駅前へくれば交通の便がよくなるから賑わう」と、これまでの民活導入計画にに固執してきた態度を一変し、平然と応えたのにはただ呆然するばかりであった。 2012.02.20
市のいう「久居駅周辺地区まちづくりビジョン」による計画案を要約すると、こうである。
まず、津市は久居土地㈱の所有するポルタひさいの土地建物を取得し、同時にこれまで計画されていた施設機能を整備し、副都心核としてのまちづくりを前に進める。 これまでの意見を踏まえ、さらなる検討整理の結果Bの考え方を基本として、特に現庁舎のあるエリアで整備する施設において、
① 窓口サービスなどポルタひさいに移転する庁舎のサテライト機能
② 自治会や地域団体など住民活動支援機能
③ 芸術・文化事業支援や施設維持管理機能
を有する課を配置する。
これにより、
① ポルタ久居は、上記現庁舎のあるエリアに配置する課の機能は除く総合支所、保険センター、津南工事事務所の庁舎として再生する。
② 駅東は、ポルタに移る庁舎への交通需要に対応するための駐車場、公園広場などを整備する。
③ 現庁舎エリアは、既存の久居ふるさと文学館(図書館)と連携する文化・交流活動拠点としてホールに、住民活動支援機能、行政機能一部を合わせた久居ホール(仮称)を整備する。
整備に向けた基本計画作成には文化団体や地域関係団体の参加による検討会を設置するなどして、施設整備を目指す。
財政負担は当初のB案と同程度の規模(約40億円)。
以下、想定スケジュールとして、3月定例会に予算案提出、4月財産取得にかかる仮契約締結、…以下省略。
とにもかくにも…である。よく言ったものだと思うのが冒頭の文言。
まず、ポルタひさいありきで繕った自己矛盾の美辞麗句、絵空事。
かつて市内の環境、ポルタ久居の現況を見れば現実無視だとして、市民の批判を浴びた自画自賛の民活導入による駅東開発計画を、頑迷に固執して膠着状態を招いてきた市が、昨年6月に断念を表明した後に、言葉を翻すように、副都心・核としてのまちづくりのビジョンとはまるで異なるポルタ再生をベースにしたつじつま合わせの計画提起ではないか。
くどいようだが、市がポルタの土地・建物を購入すれば、資産が久居土地開発㈱から、津市に移るのみで久居土地開発㈱は10億円の債務は免れて、安泰である。市は、取得資産の有効活用を図らねばならないし、ビルの共益費などの経費負担が生じる。久居土地開発㈱は元の管理会社に戻るだけで安泰である。過去現在に至るポルタ久居に関わる誰も、責めを負わず、傷つかず、損もせずに済ませようとする、市のからくりに将来に亘り泣かされるのは、ほかななぬ市民ではないのか。
しかも、ポルタ救済のみではない。副都心核としてのまちづくりとして、このビルと周辺施設を整備し、庁舎を移転するという。年に何人が如何ほど出入りするかを考えれば、賑わいのまちづくりビジョンとの整合性がないばかりか、なりふり構わない行き当たりばったりの思いつきもいいところで、三方丸く収まると言わんばかりの、当座凌ぎの市民をおちょくった計画ではないか。
市長と面談し要望書を提出したとき、市長はいみじくもポルタ久居の問題解決が、むしろ庁舎改築、文化施設建設の二大案件解決を早める事になった、と言って自画自賛したが、とんでもない詭弁ではないかと思う。冗談じゃない!
私たち久居文化協会が出した、要望書の内容は、要約次のようなものである。
① 平成22年の久居駅東開発事業に関するワークショップの市民の提言に基づき、早急に駅東に文化センターを建設すること。駅東の公園広場拡大整備は無意味である。
② センターは、津市南部都市の核となる市民が誇り得るシンボルにふさわしく、多くが鑑賞し、参加し、交流できる、収容人員1,000規模の付帯施設のあるホール(現在閉館中のものと同等の規模)と、ギャラリー・展示室・交流室などの文化施設(詳細は省略)であること。
計画にあたっては、吾々の意見を十分に反映出来る場を設けること。
③ 上記日程を明らかにし、新施設が出来るまでの間、現在閉館している市民会館にかわる施設の利用措置を講じること。
④ 久居駅南北踏切の交通渋滞解消対策として、近鉄路線高架化計画の実現促進を図ること。
⑤ 総合庁舎は、藤堂藩入府いらい350年、行政の拠点であったことに鑑み、現庁舎所在地に建て替え市民サービスを行うこと。ポルタの空保留床をうめるために、移転をするべきではない。
⑥ ポルタ久居問題は、当事者責任を糺し、民活導入などの方向性をさぐること。
要望の概要は以上の通り。意見を異にするひともあろう事は当然承知しているが、私たちの要望は、市の基本計画どおり副都市核・久居の発展につながるものと確信している。
この要望に対する市の回答は、2月15日に受けたが、予想に違わず、その概要は「市議会全員協議会に諮った内容B案を基本に進め、文化ホールの施設整備にあたっては文化関係の多くの意見を十分に聞いて進める」という具体性にかける、まるで議案の要約のごときものであった。
いま、少し頭を冷やし、かなり前からの市議会の資料などをみていると、巧みな情報操作がされてきて、市長のシナリオ通りに動いているなあ、と痛感する。一見合理的に見える市の計画の自己矛盾、そして横暴に気付いている人が如何ほどいるのかと、いささか不安になり、哀しくもなる。
2月7日の市議会全員協議会の模様は、前回書いたように、落胆とも憤りともつかぬ思いで見た。
2月28日から、津市議会定例会が開かれ、予算審議が始まる。久居文化協会は、市議会議員全員に本件に関するアンケートを試みることになった。
いま市民の反応はイマイチであるが、市民に行政や、市議会の不誠意、不条理を訴え、市民本位の政事(まつりごと)に変えていく礎にしようと、話し合った。
定例議会の今後の動向をみながら、また対応を決めていくことになるから、私も審議状況を関心を持って見守っていきたいと思っている。
<蛇足> この市の計画をめぐる協会の活動中、代表宅に「生命の保障はしない」旨の匿名の脅迫状が来ていることを付記しておく。
3回にわたる長文の連載にお付き合い下さってありがとうございました。ご意見がありましたら、どうぞコメント下さい。
を わ り
<追記> 第1回の記事中、ポルタに庁舎を移転させれば、駅周辺が賑わい、まちが活性化するなどとマジで思っているのか?と、問いたくなると言うものだ、と書いて、書き漏らしていたので、以下の記述を付け加えます。
私の問いに対し、市の幹部は「賑わいます」とマジで応えたのには、唖然とし、また、では現庁舎の近辺は賑わっているか、と問うたら「市庁舎が駅前へくれば交通の便がよくなるから賑わう」と、これまでの民活導入計画にに固執してきた態度を一変し、平然と応えたのにはただ呆然するばかりであった。 2012.02.20
by kentians
| 2013-02-19 18:10