2007年 10月 15日
芸術の秋 |
スポーツや、お祭りのシーズンでもあるが、絵を描く者にとっては、とくに芸術の秋でもある。
とは言っても、からだが不自由だとどうしても出不精になる。今日が最終日ときいていたので昨日は思い切って二つの画展を観にでかけた。共に洋画の個展で、私とジャンルは違うが、絵を描くと言う意味において違いはないので、私は素直に拝見する姿勢でいる。
杉野孝子~色いろ展
まず、一志の小さな松尾ギャラリーで開かれていた、杉野孝子~色いろ展を訪れた。作家の杉野さんとは、これまで大きな個展はされているので、お名前は承知していても、初対面であったのに温厚で気さくなかたで、旧知の間柄の様にいろいろお話も伺い、こちらも言いいたい放題の楽しいひとときを過ごさせてもらった。
「上手くなくてもいい、好い絵を描きたい」と言われたことばが、心に残った。会場のせいで小品が多かったけれど、どれもこころの籠もった、優しい色彩による詩情溢れる絵で、見る者の心を和ませる。
お好きなワインをテーマにした作品群
こんな小さな作品にも、ワイングラスが…
小さな作品にも遊び心が生かされ、テーマの詩情を感じる
シャガールをちょっとお借りしてと、悪戯っぽく語られた、遊び心溢れるメルヘンチックな作品
年齢を感じさせない、絵の若若しさは20代の絵かと思うほどだ。それでいて時の流れに棹さすことなく、ご自分の絵を描いておられる思いから、日本におけるアートとのかかわりの問題点や、画壇のありかたまで、冷静に見つめておられる様子が伺えて、日頃同様な思いを抱いている自分としては、心強く感じたひとときであった。これからも、心温まる絵を描き続けて頂きたいと思ったものである。
大谷地隆夫油彩画展
午後は、津三重画廊で開かれていた、知人大谷地隆夫さんの個展を拝見に。
大谷地さんの絵は何時も拝見している。今回はどんな新作が見られるかな、と言う興味を持ってでかけた。いつもの澄んだブルーやピンク系の色を生かした優しい人柄がそのまま現れている日本の山村風景画は、先生拘りの失われつつある日本人の心の原風景だ。今回は、珍しい人物画や花や、果物の絵も出展されいた。
信州戸隠の山麓・秋の景色
フラメンコスタイルの女性像
果物の絵も…
チェコスロバキアなど東欧に取材した作品も(ブルタバ河畔)
お好みの信州・梓川
故郷の山・大洞山山麓風景
ひととき、大谷地さんと語り合う事ができた。合併、合併と言って、なぜそこここのイイモノをぶち壊してまでして、ニッポン全国画一化しなきゃ~いけないのだろう、と大谷地さんは嘆かれる。欧州へいくと、古い街も田舎の点在する集落までもが、それぞれの歴史と文化を、誇りを待って大切にしている、と。同感である。
大谷地地さんにとって、日本の山村を描くことは、失われつつある日本人のこころの原風景へのこだわりであり、絵を通して日本の良さを失わないでというメッセージを送っておられるのだなあ、と生意気ながら共感し、あらためて一回り拝見してお別れしてかえった。
収穫の多い一日であった。
とは言っても、からだが不自由だとどうしても出不精になる。今日が最終日ときいていたので昨日は思い切って二つの画展を観にでかけた。共に洋画の個展で、私とジャンルは違うが、絵を描くと言う意味において違いはないので、私は素直に拝見する姿勢でいる。
杉野孝子~色いろ展
まず、一志の小さな松尾ギャラリーで開かれていた、杉野孝子~色いろ展を訪れた。作家の杉野さんとは、これまで大きな個展はされているので、お名前は承知していても、初対面であったのに温厚で気さくなかたで、旧知の間柄の様にいろいろお話も伺い、こちらも言いいたい放題の楽しいひとときを過ごさせてもらった。
「上手くなくてもいい、好い絵を描きたい」と言われたことばが、心に残った。会場のせいで小品が多かったけれど、どれもこころの籠もった、優しい色彩による詩情溢れる絵で、見る者の心を和ませる。
お好きなワインをテーマにした作品群
こんな小さな作品にも、ワイングラスが…
小さな作品にも遊び心が生かされ、テーマの詩情を感じる
シャガールをちょっとお借りしてと、悪戯っぽく語られた、遊び心溢れるメルヘンチックな作品
年齢を感じさせない、絵の若若しさは20代の絵かと思うほどだ。それでいて時の流れに棹さすことなく、ご自分の絵を描いておられる思いから、日本におけるアートとのかかわりの問題点や、画壇のありかたまで、冷静に見つめておられる様子が伺えて、日頃同様な思いを抱いている自分としては、心強く感じたひとときであった。これからも、心温まる絵を描き続けて頂きたいと思ったものである。
大谷地隆夫油彩画展
午後は、津三重画廊で開かれていた、知人大谷地隆夫さんの個展を拝見に。
大谷地さんの絵は何時も拝見している。今回はどんな新作が見られるかな、と言う興味を持ってでかけた。いつもの澄んだブルーやピンク系の色を生かした優しい人柄がそのまま現れている日本の山村風景画は、先生拘りの失われつつある日本人の心の原風景だ。今回は、珍しい人物画や花や、果物の絵も出展されいた。
信州戸隠の山麓・秋の景色
フラメンコスタイルの女性像
果物の絵も…
チェコスロバキアなど東欧に取材した作品も(ブルタバ河畔)
お好みの信州・梓川
故郷の山・大洞山山麓風景
ひととき、大谷地さんと語り合う事ができた。合併、合併と言って、なぜそこここのイイモノをぶち壊してまでして、ニッポン全国画一化しなきゃ~いけないのだろう、と大谷地さんは嘆かれる。欧州へいくと、古い街も田舎の点在する集落までもが、それぞれの歴史と文化を、誇りを待って大切にしている、と。同感である。
大谷地地さんにとって、日本の山村を描くことは、失われつつある日本人のこころの原風景へのこだわりであり、絵を通して日本の良さを失わないでというメッセージを送っておられるのだなあ、と生意気ながら共感し、あらためて一回り拝見してお別れしてかえった。
収穫の多い一日であった。
by kentians
| 2007-10-15 12:09