2009年 12月 04日
大きな 栗の 木の下で |
小春日和の 午後
大きな 栗の木の下で
秋の色づいた 山並みを 眺めながら
二人は 幸せな気分に 浸っていた
きみは 言った
ねえ 紅葉も 悪くはないけど
新緑のころに また どこかへ いきたいわ
青葉が 目にしみるころ
し~ずかなところで こうして お話するの
さわやかな 風が 吹いてきて 気持ちがいいだろうな
いつか いけると いいね
二人は 顔を 見合わせ 微笑んだ
きみの肩を 引き寄せると
きみは 頭を ぼくの 肩に寄せ
いつか きっとね と
遠くを 見るような眼差しで 呟くように 言う
そうだね と ぼく
しばらくして
しあわせよ と ぽつんと きみは言った
いきなり きみは ぼくの左手をとり
ぼくの膝の上にのせると きみの手をかさね
「あら つめたい」 と言った
そうして ぼくの手の甲に 手を置いたまま
小さな声で 歌い出した
♪ 大きな 栗の 木の下で ♪
もう一方の手で リズムをとりながら
きみは 口ずさむ
♪ あなた と わたし ♪
知ってるでしょ と きみ
うなずきながら ぼくも 口ずさむ
♪ たのしく あそびましょ ♪
♪ 大きな 栗の 木の下で ♪
遠くで 聞こえる カネの音
日暮れも ちかい
※ この詩は、shifuのオリジナルな叙情詩です。画像もふくめフィクションですから、特定のモデルはいません。
by kentians
| 2009-12-04 15:10
| こころの詩