2012年 02月 13日
浅 春 |
なんだ、かんだと言ってる間に 一月が過ぎ
誰それがなくなった あのひとも逝ったといって
おち込んでいるうちに もう、二月も半ば。
暦のうえでは、寒もあけ、春が立ったというのに
当たり前のようではあるが 寒さは厳しく身にしみる。
日暮れも近い空を見上げれば 柔らかい光が
冷たい風と一緒に 独り佇む私の頬にしみてくる。
寒空に突き立つように 木々の梢は凜としている。
こんなとき どうして 心細くなるのだろう。
どうして きみのことを思い浮かべるのだろう。
どうして きみの声が聞こえないかと 耳をそばだてるのだろう。
どうして きみのすがたがないのだろう。
やがて沈む日を背に 木々は様々なすがたでわたしに語りかけてくる。
みんな みんな せい一杯生きているんだよ
やがて春がくるのを待っているのさ と囁く。
春を待ちかねて 舞う女だっているんだよと 影絵芝居を見せてくれる木もある。
ああ はやく春が来て 一気にキラキラ輝く夏が来ればいいのに と思う。
きみの笑顔に逢えるかも知れないと ふと思う。
ああ 風になれたら きみのそばにいけるかもしれないのに と思う。
でも わたしは 空を見上げたまま 突っ立ったいる。
まわりの木と同じように。
日が暮れて やがて宵闇がすっかりまわりをつつむ。
冴えた夜空の冬満月が 辺りを皓々と照らす。
こうして月を見ていると どうして哀しくなるのだろう。
どうして きみのことが気になるのだろう。
どうして 何か言った?って聞きたくなるのだろう。
どうして きみは なにも言わないのだろう。
やがて 月が囁く声が聞こえる。
早くおやすみ おばかさん 明日があるじゃ~ないですか
からだ暖め いい夢を 明日の夢を ご覧なさい。
明日があるか 明日があるさ。
夢をなくしちゃ おしまいさ。
雲に隠れる如月の 月に「じゃ~な」と 声かける
春未だ浅しの 宵の道。
誰それがなくなった あのひとも逝ったといって
おち込んでいるうちに もう、二月も半ば。
暦のうえでは、寒もあけ、春が立ったというのに
当たり前のようではあるが 寒さは厳しく身にしみる。
日暮れも近い空を見上げれば 柔らかい光が
冷たい風と一緒に 独り佇む私の頬にしみてくる。
寒空に突き立つように 木々の梢は凜としている。
こんなとき どうして 心細くなるのだろう。
どうして きみのことを思い浮かべるのだろう。
どうして きみの声が聞こえないかと 耳をそばだてるのだろう。
どうして きみのすがたがないのだろう。
やがて沈む日を背に 木々は様々なすがたでわたしに語りかけてくる。
みんな みんな せい一杯生きているんだよ
やがて春がくるのを待っているのさ と囁く。
春を待ちかねて 舞う女だっているんだよと 影絵芝居を見せてくれる木もある。
ああ はやく春が来て 一気にキラキラ輝く夏が来ればいいのに と思う。
きみの笑顔に逢えるかも知れないと ふと思う。
ああ 風になれたら きみのそばにいけるかもしれないのに と思う。
でも わたしは 空を見上げたまま 突っ立ったいる。
まわりの木と同じように。
日が暮れて やがて宵闇がすっかりまわりをつつむ。
冴えた夜空の冬満月が 辺りを皓々と照らす。
こうして月を見ていると どうして哀しくなるのだろう。
どうして きみのことが気になるのだろう。
どうして 何か言った?って聞きたくなるのだろう。
どうして きみは なにも言わないのだろう。
やがて 月が囁く声が聞こえる。
早くおやすみ おばかさん 明日があるじゃ~ないですか
からだ暖め いい夢を 明日の夢を ご覧なさい。
明日があるか 明日があるさ。
夢をなくしちゃ おしまいさ。
雲に隠れる如月の 月に「じゃ~な」と 声かける
春未だ浅しの 宵の道。
by kentians
| 2012-02-13 21:55
| 季節・春